こんにちは、中村ゆずるです。
「夢に手足を。そして、手足に夢を」
これは、『株式会社ほぼ日』(当時は(株)東京糸井重里事務所)がどういうことをしていく会社なのかと、代表の糸井さんが言葉にした文章の最後の一文です。
この文章を見てから、
自分自身の商品(サービス)はなんだろうか。どういうことをしていきたいのか。
事業活動で言う『手足』とはなんだろうか。
夢と手足を理解した時、事業は大きく前へ進むのではないか。
そんなことを考えていました。
夢と手足を意識して事業を推進させる
手足とは何か
「夢に手足を」と聞いた時、真っ先に思い浮かべたのが「右手に論語、左手に算盤」「道徳なき経済は罪であり、経済なき道徳は寝言である」という2つの言葉。
『夢』が『論語』であり『道徳』→経営理念、想い
『手足』が『算盤』であり『経済』→計数管理、管理会計、お金
そう言い換えることもできるのではないでしょうか。
意識することで何が変わるのか
『想い』と『お金』をバランス良く、方向性を合わせて事業を進めていくことで、事業に一貫性が生まれます。
一貫性が生まれると、経営者をはじめそこで働く全員が道に迷わなくなります。
『想い』を実現するために目の前の仕事を行い、『お金』を稼ぐ。
『お金』は『想い』を実現させるための手段。うまくつながっていくことが大切なんだと思います。
そうなると、経営者の仕事は、
- 『想い』と『お金』、この2つを同時に回していくこと。
- 社内に向けて『想い』と『お金』(稼ぎ方の方針)を共有すること。
しかし、意外とこの2つがバランスよく回されている会社は多くないように感じます。
あるいは、想いの方向と稼ぎ方の方向がなんだかズレているなんてことも。
どんなことを意識すれば、『想い』と『お金』に一貫性を持ち、みんなの意識の方向性を『想い』に向けられるのでしょうか。
OKRとKPI
OKRやKPI、PDCAと言う言葉はご存知でしょうか。
今までそれぞれで聞いてきたこの言葉と、『夢と手足』『想いとお金』『目的と手段』といった言葉を重ね合わせて考えてみると繋がりが良く理解できました。
OKR
OKRとは、『Objective and Key Result』の略で、Objective→目的、Key Result→求める結果に分解することができます。
つまり、目的を達成するために求める結果。ということができます。
KPI
KPIとは、『Key Performance Indicator』の略で、重要業績評価指標と訳されます。
少し乱暴かもしれませんが、重要な行動は何か、それを測定しましょう。ということです。
OKRとKPIのつながり
- 事業目的を明確にする。
- 事業目的達成のために必要な数値目標を設定する(OKR)
- 数値目標を達成するための、行動目標を設定する(KPI)
つなげることで事業目的から日々の行動までのブレがなくなることがわかるのではないでしょうか。
目的と数値目標と行動目標そして振り返りと改善
PDCA(おまけ)
事業目的が明確で、数値目標・行動目標を設定したところで、振り返りと改善が行われなければ、机上の空論、絵に描いた餅になることでしょう。(私は、PDCAのキモは振り返りと改善だと考えています)
- 行動目標はどのぐらい実行できたのか
- その結果、どういう数値が出たのか
- 数値目標と比べてどうか
- 良くない場合、行動目標(KPI)の見直しは必要か
- 目的達成に向けて前進しているのか
- 前進していない場合、数値目標(OKR)の見直しは必要か
それぞれがつながっていれば、振り返りもしやすく、軌道修正ができます。
逆に言えば、PDCAサイクルがうまく回らない原因は、目的・数値目標・行動目標がうまく設定できていない。つながっていないことが原因なのかもしれません。
まずは『振り返りと改善』だけでも
と、ここまで書いてきましたが、そもそも目的がはっきりしないまま事業を行っている人も多くいるように思います。
まず事業をするからには、『継続するための利益を上げること』という目的を掲げ、そのための数値目標・行動目標を立て、PDCAサイクルを回すことから始めてみてはどうでしょうか。
そもそも目的と手段は入れ子の関係です。目的の目的、そのまた目的と変化(進化?)します。
初めのうちは『お金』を目的にしていたとしても、「何のためにお金を稼ぐのだろう」という目的の目的は、意外と後からわかることもあります。
その時また、その目的を達成するための数値目標と行動目標を設定しなおし、また、再スタートすれば良いのです。
経営計画の策定サポートをすることもあり、私の仕事は、夢に手足をつける仕事なんじゃないかと思えました。
『夢を数字に、数字を行動に』そんなサポートをこれからも続けていければと思います。
それにしても、流行りの?OKRやKPIなど小難しい言葉をわかりやすく自分なりの解釈で言葉にする。さすが、言葉を扱う仕事をしている人だなと、改めて感動させられました。
ほぼ日には他にも、『やさしく、つよく、おもしろく』という行動指針があり、私が仕事をする上で真似したい要素がたくさんあります。
タイプも規模も業種も全く違いますが、この想いを参考に、また自分なりの言葉で表せるようになりたい。そう思います。